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解説2026年10月13日(火)データ時点 2026/10/13 06:00 JST · CoinPaprika読了 約5分

英銀スタンダード・チャータードのRLUSDカストディとLMAX担保連携を深掘り解説

G-SIBs大手のスタンダード・チャータードが開始したXRP Ledger上のRLUSD分別保管と、LMAX Digitalとのオフエクスチェンジ担保連携の構造的意義を解説します。

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3行でわかる結論

  • G-SIBs(グローバルシステム上重要な銀行)による直接保管: 英銀大手スタンダード・チャータード(Standard Chartered)がドバイ国際金融センター(DIFC)の規制下で、Ripple社の米ドル連動ステーブルコイン「RLUSD」の機関投資家向けカストディを開始しました。
  • オフエクスチェンジ担保(LMAX連携)の革新性: 保管中のRLUSDを銀行口座から移動させることなく、機関投資家向け取引所LMAX Digitalの取引証拠金(担保)として利用できる仕組みが計画されています。
  • カウンターパーティリスクの最小化: 2022年のFTX破綻以降、機関投資家が最も重視する「取引所への資産預け入れリスク」を回避しつつ、24時間365日のリアルタイム証拠金決済を可能にするモデルです。

1. 今回の発表の全体像

CoinDeskおよびThe Blockの報道によると、英銀スタンダード・チャータードはドバイ金融サービス機構(DFSA)の規制枠組みの下で、XRP Ledger(XRPL)上で発行されるネイティブRLUSDのカストディ(分別保管)サービスを機関投資家向けに開始しました。

さらに第2段階として、同グループが出資するデジタル資産カストディ基盤「Zodia Custody」および機関向け取引所「LMAX Digital」との連携により、銀行カストディに預託したRLUSDをそのままLMAX Digitalでの取引担保として差し入れるオフエクスチェンジ決済・担保リンクを構築する計画が明らかにされています。

項目 内容
提供主体 スタンダード・チャータード銀行(Standard Chartered / G-SIBs指定行)
対象資産 Ripple USD(RLUSD)※XRP Ledger上のネイティブ発行トークン
管轄・規制枠組み アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイ国際金融センター(DIFC / DFSA規制下)
担保連携先 LMAX Digital(機関投資家向け暗号資産・FX取引所)
主な対象顧客 ヘッジファンド、マーケットメイカー、資産運用会社、法人トレジャリー

2. なぜ「銀行カストディ × 取引所担保連携」が重要なのか?

従来の暗号資産市場では、機関投資家が取引所でスポット取引やデリバティブ取引を行う際、取引所自身のウォレットに法定通貨やステーブルコインを入金(プリファンディング)する必要がありました。しかし、この方式には以下の構造的ハードルが存在していました。

  1. 取引所信用リスク(カウンターパーティリスク): 取引所がハッキングや経営破綻に見舞われた場合、預け入れていた証拠金が凍結・毀損するリスクがあり、厳格な受託者責任を負う伝統的金融機関の参入障壁となっていました。
  2. 規制上の資本賦課コスト: 無認可または暗号資産専業カストディアンに資産を預託する場合、銀行規制(バーゼル基準等)やファンド内規上のリスクウェイトが高くなる課題がありました。
  3. 資金効率の低下: 銀行口座にある米ドル現金と、オンチェーン取引所の証拠金が分断されており、週末や米国市場休場日(今回のようなコロンブス・デー休場日など)に即時証拠金差し入れができないボトルネックがありました。

スタンダード・チャータードのようなG-SIBs(国際的な大手商業銀行)がバランスシート外でRLUSDを分別保管し、LMAX Digitalに対して担保権(ミラーリング)のみを反映させる構造をとることで、**「資産の保管場所は規制対象の大手銀行」「取引執行は流動性の高い機関取引所」**という役割分担が成立します。


3. XRP Ledger(XRPL)エコシステムへの波及効果

今回のカストディ対応がEthereum上ではなく、まずXRP Ledger(XRPL)上のネイティブRLUSDを対象として立ち上げられた点も注目されます。

  • 決済コストとファイナリティ: XRPLは数秒単位のファイナリティと極めて低いトランザクション手数料を備えており、機関投資家が担保の差し替えやリバランスを高頻度で行う用途に適しています。
  • XRPトレジャリー企業との相乗効果: 同日(2026年10月13日朝)には、約4億7,300万XRPを保有するトレジャリー企業EvernorthのNASDAQ上場も報じられており、XRPL上の機関向け流動性供給やレンディング需要と銀行カストディ基盤が相互に補完し合う環境が整いつつあります。

4. 関連リンク・本日のダイジェスト

参考文献

  1. CoinDesk — Standard Chartered offers RLUSD custody in Dubai and plans LMAX collateral link(2026/10/12)https://www.coindesk.com/business/2026/10/12/standard-chartered-offers-rlusd-custody-in-dubai-and-plans-lmax-collateral-link
  2. The Block — Standard Chartered launches custody for Ripple’s RLUSD on XRP Ledger(2026/10/12)https://www.theblock.co/news/business/2026-10-12-standard-chartered-custody-ripple-rlusd-418258
  3. Cointelegraph — Standard Chartered adds Ripple USD custody, eyes LMAX collateral deal(2026/10/12)https://cointelegraph.com/news/standard-chartered-rlusd-custody-lmax-deal
※本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言や売買の推奨ではありません。数値は記載時点(2026/10/13 06:00 JST)のもので、価格はリアルタイムではありません。誤りを見つけた場合は訂正履歴に記録します。